水光注射の全知識|効果・持続期間・料金相場を比較
水光注射とは?美肌効果を生み出す韓国発の美容治療
水光注射は、韓国で生まれた美容医療の施術方法で、肌の浅い層に美容成分を含んだ薬剤を直接注入する治療法です。「水光肌」という、水分をたっぷり含んだようなツヤのある肌を目指すことからこの名前がつけられました。
特徴的なのは、専用の機械を使って極細の針で均一に薬剤を注入することで、まるでスタンプを押すように肌全体に美容成分を行き渡らせる点です。一度の施術で顔全体に数十〜数百箇所の注入を行います。
肌の乾燥やハリ・ツヤの減少など、肌のエイジングサインが気になる方に特におすすめの施術といえるでしょう。
私が東京美専クリニックで施術を行う際、患者様からよく「水光注射って何が入っているの?」と質問を受けます。水光注射で使用する薬剤は様々で、ヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸、成長因子など、肌の状態や目的に合わせて選択します。
例えば、乾燥肌の方にはヒアルロン酸を中心とした保湿成分を、くすみが気になる方にはビタミンCやトラネキサム酸などの美白成分を多く含む薬剤を選ぶことで、より効果的な治療が可能になります。

水光注射の効果とメカニズム|肌に何が起こる?
水光注射の効果は大きく分けて2つのメカニズムによって生まれます。1つは注入する美容成分による直接的な効果、もう1つは針による微細な刺激がもたらす肌の自然治癒力の活性化です。
まず、注入される美容成分による効果としては、ヒアルロン酸による保湿効果やビタミン類による抗酸化作用、美白作用などが挙げられます。これらの成分が肌の内側から直接働きかけることで、外からのスキンケアでは届かない深さまで美容成分を届けることができるのです。
一方、極細の針で肌に微細な穴を開けることで、肌は「傷を治そう」とする自然治癒力が活性化します。この過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、肌のハリや弾力の向上につながります。これを医学的には「創傷治癒反応」と呼びます。
水光注射によって期待できる主な効果は以下の通りです。
- 肌の水分量アップによる保湿効果
- 肌のキメを整える効果
- くすみの改善による肌の透明感アップ
- 小じわの改善
- 毛穴の引き締め
- 肌のハリ・弾力の向上
効果の持続期間は個人差がありますが、一般的には1〜2ヶ月程度です。長期的な効果を維持するためには、2〜4週間に1回のペースで3回程度の施術を受け、その後は状態に合わせて1〜3ヶ月ごとのメンテナンスを行うことをお勧めしています。
水光注射で使用される主な薬剤と特徴
水光注射で使用される薬剤は多岐にわたり、それぞれ異なる効果が期待できます。クリニックによって取り扱う薬剤は異なりますが、代表的なものをご紹介します。
ヒアルロン酸
最も一般的に使用される成分で、高い保水力を持ちます。1gあたり約6Lもの水分を抱え込む能力があるため、肌の奥深くから潤いを与えます。年齢とともに減少するヒアルロン酸を補うことで、乾燥による小じわの改善や肌のふっくらとした質感の回復が期待できます。
リジュラン(PDRN)
サーモン由来のポリヌクレオチド(PN)を主成分とした薬剤です。肌の再生力を高める効果があり、特に目の下の小じわやハリの低下が気になる部位に高い効果が期待できます。肌細胞を活性化させ、コラーゲンなどの生成を促進して肌組織の再生を働きかけます。
ビタミン類
ビタミンCは強力な抗酸化作用と美白効果があり、くすみの改善や肌の透明感アップに効果的です。ビタミンAはターンオーバーを促進し、肌の再生を助けます。その他、ビタミンB群なども肌の代謝を活性化させる効果があります。
グルタチオン
強力な抗酸化作用を持つ成分で、メラニンの生成を抑制する効果もあります。美白効果を求める方に人気の成分です。
トラネキサム酸
美白効果によってくすみの改善を促す成分です。シミの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあります。
これらの成分は単体で使用されることもありますが、多くの場合はカクテル状に複数の成分を組み合わせて使用します。患者様の肌状態や悩みに合わせて、最適な成分の組み合わせを選択することが重要です。

水光注射とポテンツァの違い|どちらが自分に合う?
水光注射と似た美容治療として「ポテンツァ」があります。どちらも肌質改善を目的とした施術ですが、アプローチ方法や期待できる効果に違いがあります。
ポテンツァはマイクロニードルとRF(ラジオ波)を組み合わせた美肌治療機器です。極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波エネルギーを照射することで、肌の深層(真皮層)に直接熱エネルギーを届けます。
両者の主な違いは以下の通りです。
RF(ラジオ波)の有無
ポテンツァはRF(ラジオ波)を使用する治療法ですが、水光注射は使用しません。RFが皮膚の深層に照射されると、熱エネルギーが発生しタンパク質を凝固させます。このタンパク質の変性は、コラーゲンの生成を促進します。
水光注射は皮膚の下にコラーゲンを注入することで、結果的に肌にハリを与えることができますが、RF(ラジオ波)の熱でターンオーバーを促せるポテンツァの方が高い効果が期待できる場合があります。
注入・導入の違い
ポテンツァは皮膚に極細の針で穴を開け、針を抜くときに薬剤を皮下に導入します。一方、水光注射は注射針で美容成分を皮膚に直接注入します。このように、成分を皮膚の下へ届ける方法に違いがあります。
効果の違い
ポテンツァには、コラーゲンの生成・ターンオーバーの促進によるニキビ跡の改善・毛穴の引き締め・肌質改善・肝斑・赤ら顔の改善などの効果が期待できます。
一方、水光注射の効果は注入する成分によって異なります。例えば、ヒアルロン酸は肌にうるおいを与え、コラーゲンはハリを与えます。トラネキサム酸は美白効果によって、くすみの改善を促すことが可能です。
ダウンタイム・副作用の違い
ポテンツァのダウンタイムは、通常1週間程度です。術後1〜3日は赤みや腫れ、ヒリヒリ感などが現れ、4日〜1週間程度でかさぶたになります。内出血が起きた場合は、消えるまでに2週間程度かかることもあります。
一方、水光注射はダウンタイムがほとんどありません。注射部位に赤みや腫れが生じることがありますが、1〜3日程度で治まることが多いです。
水光注射とリジュランの違い|目的に合った選択を
水光注射とリジュランは、どちらも韓国発祥の人気美容施術ですが、混同されがちな両者には明確な違いがあります。
まず、水光注射は「施術方法」を指し、リジュランは「薬剤の名称」です。つまり、リジュランという薬剤を水光注射の手法で注入することも可能なのです。
両者の違いを詳しく見ていきましょう。
主成分の違い
水光注射で使用される薬剤には、ヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸などの保湿・美肌成分が配合されています。これらの成分は肌のうるおいを補い、乾燥やキメの乱れを改善することを目的としています。
対して、リジュランの主成分は、ポリヌクレオチド(PN)です。サケのDNAから抽出されたこの成分が肌細胞を活性化させ、コラーゲンなどの生成を促し、肌組織の再生を働きかけます。
つまり、水光注射は肌に潤いを「補う」成分、リジュランは肌が自ら潤いやハリを「作り出す力を育む」成分、ということができます。
効果の現れ方と持続期間
水光注射(特にヒアルロン酸を使用した場合)は、施術直後から肌のツヤや潤いの変化を実感しやすい傾向があります。効果の持続期間は数週間〜数ヶ月程度です。
一方、リジュランは即効性というよりも、数日〜数週間かけて徐々に肌質が改善していくタイプです。肌の内側から変化していくため、効果の持続期間も比較的長く、数ヶ月〜半年程度持続することもあります。
料金相場の違い
一般的に、水光注射は2〜4万円前後、リジュランは3〜6万円前後が相場となっています。ただし、クリニックによって料金設定は大きく異なりますので、事前に確認することをおすすめします。
どちらを選ぶべきかは、肌の悩みや求める効果によって異なります。即効性のある潤いとツヤを求めるなら水光注射、長期的な肌質改善を目指すならリジュランが適しているでしょう。もちろん、両方を組み合わせて相乗効果を狙うこともできます。
水光注射のダウンタイムと副作用
水光注射は比較的ダウンタイムが短い施術ですが、まったくないわけではありません。施術後に起こりうる症状と対処法について解説します。
一般的なダウンタイム
水光注射後に生じる可能性のある症状には以下のようなものがあります。
- 赤み:注射部位に一時的な赤みが生じることがあります。通常1〜3日程度で治まります。
- 腫れ:軽度の腫れが出ることがありますが、こちらも数日で落ち着くことが多いです。
- 内出血:極細の針を使用するため内出血のリスクは低いですが、発生した場合は1〜2週間程度で消失します。
- 膨疹:注入直後に注射部位が膨らむことがありますが、数時間で引くことがほとんどです。
これらの症状は施術の性質上、ある程度は避けられないものですが、適切なアフターケアで最小限に抑えることができます。
アフターケアの注意点
施術後は以下のような点に注意しましょう。
- 施術当日の洗顔は避け、翌日からは優しく洗顔してください。
- 施術後24時間は激しい運動、飲酒、サウナなど体温が上昇する行為は控えましょう。
- 内出血がある場合は、コンシーラーなどで軽くカバーすることは可能です。
- 日焼けは色素沈着のリスクを高めるため、日焼け止めをしっかり塗りましょう。
- 保湿を十分に行い、肌のバリア機能を保ちましょう。
当院では施術後のアフターケア相談も丁寧に対応していますので、気になる症状があればすぐにご連絡ください。
まれに起こりうる副作用
非常にまれですが、以下のような副作用が報告されています。
- アレルギー反応:使用する薬剤に対するアレルギー反応が起きる可能性があります。事前のカウンセリングで既往歴を確認しています。
- 感染:適切な消毒・滅菌処理を行っていますが、極めてまれに感染が起こる可能性があります。
- 血管内注入:顔面は血管が豊富なため、非常にまれですが血管内に薬剤が入ってしまう可能性があります。
これらの副作用のリスクを最小限に抑えるため、当院では医師による丁寧なカウンセリングと適切な施術を心がけています。また、万が一の際にも迅速に対応できる体制を整えています。

水光注射の料金相場と施術回数
水光注射の料金は、クリニックや使用する薬剤の種類、施術範囲によって大きく異なります。一般的な相場と、効果を最大化するための推奨施術回数について解説します。
料金相場
水光注射の一般的な料金相場は以下の通りです。
- ヒアルロン酸を主成分とした基本的な水光注射:2〜4万円
- リジュランを使用した水光注射:3〜6万円
- ビタミン・グルタチオンなどの美白成分を追加:+5,000円〜1万円
- ボトックスを追加したスキンボトックス:+1万円〜2万円
多くのクリニックでは、複数回のセット料金や定期的に通う方向けのコース料金を設定していることが多いです。例えば、3回セットで通常料金より10〜20%程度割引されるケースが一般的です。
推奨施術回数と頻度
水光注射の効果を最大限に引き出すためには、一定の頻度で複数回の施術を受けることをお勧めします。
初回は2〜4週間に1回のペースで3回程度の施術を基本サイクルとして、その後は効果の持続状況に合わせて1〜3ヶ月ごとのメンテナンスを行うのが理想的です。
肌の状態や使用する薬剤によっても最適な頻度は異なりますので、医師との相談の上で決定することをお勧めします。
コストパフォーマンスを高めるポイント
水光注射は継続することでより高い効果が期待できる施術です。コストパフォーマンスを高めるためのポイントをいくつかご紹介します。
- 複数回のセットコースを利用する
- クリニックのポイントシステムやキャンペーンを活用する
- 医師と相談し、自分の肌状態に最適な薬剤を選ぶ
- 施術と併せて日常のスキンケアも見直す
当院では患者様一人ひとりの肌状態や予算に合わせた最適なプランをご提案しています。まずはカウンセリングでご相談ください。
まとめ|水光注射で叶える理想の肌
水光注射は、肌の内側から潤いとハリを与え、みずみずしい透明感のある肌を目指す効果的な美容医療です。韓国発祥のこの施術は、日本でも多くの方に選ばれています。
水光注射の主な特徴をまとめると:
- ヒアルロン酸やリジュラン、ビタミンなど様々な美容成分を肌の浅い層に直接注入
- 保湿効果、くすみ改善、小じわの改善、肌のハリ・弾力向上などの効果
- ダウンタイムが短く、日常生活への影響が少ない
- 効果の持続期間は1〜2ヶ月程度で、定期的なメンテナンスが理想的
- 料金相場は2〜6万円程度(使用する薬剤によって異なる)
ポテンツァやリジュランなど類似の施術との違いを理解し、自分の肌悩みや求める効果に合った選択をすることが大切です。
美容医療は日進月歩で進化しており、水光注射も様々な薬剤や施術方法が開発されています。最新の情報や自分に合った施術を知るためには、専門医によるカウンセリングを受けることをお勧めします。
東京美専クリニックでは、一人ひとりの肌状態や悩みに合わせた最適な水光注射プランをご提案しています。美しい肌への第一歩として、ぜひ一度ご相談ください。
詳しい情報や施術のご予約は、東京美専クリニックの公式サイトをご覧ください。あなたの理想の肌へと導く、最適な美容医療をご提案いたします。
著者情報

東京美専クリニック院長 土田諒平
経歴
大分県出身
京都大学工学部物理工学科 卒業
奈良県立医科大学医学部 卒業
ハーバード大学医学部Joslin Diabetes Center 留学
奈良県立医科大学附属病院 勤務
近畿大学奈良病院 勤務
天理よろず相談所病院 勤務
東京美専クリニック 開業
東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。
本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
「美容整形は“変える”のではなく、“調和させる”もの」
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