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顔の脂肪吸引と糸リフトの同時施術は本当に必要?徹底解説

顔の脂肪吸引と糸リフトの同時施術について考える

「顔の脂肪吸引をするなら糸リフトも一緒にしないと効果がない」

美容クリニックでこんな提案を受けたことはありませんか? 小顔になりたいと思って脂肪吸引のカウンセリングに行ったのに、なぜか糸リフトもセットで勧められて困惑した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

顔の脂肪吸引と糸リフトの同時施術は、本当に必要なのでしょうか。それとも単なるクリニック側の営業戦略なのでしょうか。

この記事では、脂肪吸引と糸リフトそれぞれの特徴や効果、同時施術の必要性について、最新の美容医療情報をもとに徹底解説します。

顔の脂肪吸引とは?効果とメリット

顔の脂肪吸引は、フェイスラインをシャープにし、小顔効果を得るための施術です。カニューレと呼ばれる細い管を皮下に挿入し、余分な脂肪細胞を吸引します。

頬や顎下(二重あご)の脂肪を除去することで、輪郭がすっきりとし、若々しい印象を取り戻せます。特に「痩せても顔の脂肪だけが落ちない」という方に効果的な施術といえるでしょう。

脂肪吸引の主なメリット

脂肪吸引の最大のメリットは、脂肪細胞そのものを除去するため、リバウンドのリスクが低いことです。ダイエットでは脂肪細胞が小さくなるだけですが、脂肪吸引では細胞自体を取り除くので、長期的な効果が期待できます。

また、フェイスラインを自分の希望に合わせて細かく調整できるのも大きな魅力です。顔の脂肪吸引は通常、局所麻酔で行われ、日帰りで受けられる施術です。

20代〜30代の若い方であれば、皮膚の弾力性が高いため、脂肪吸引だけでもフェイスラインがきれいに引き締まることが多いです。

脂肪吸引のデメリットと注意点

一方で、脂肪吸引にはいくつかの注意点もあります。施術後は腫れや内出血が生じ、完全に引くまでに1〜2週間ほどかかります。また、技術力の低い医師による施術では、凹凸や左右差が残るリスクもあります。

さらに、年齢が高い方や元々皮膚のたるみがある方の場合、脂肪を吸引した後に皮膚がうまく引き締まらず、たるみが目立つ可能性があります。

では、このようなたるみを防ぐために糸リフトが必要なのでしょうか?

糸リフトとは?効果と限界

糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、たるんだ組織を引き上げる施術です。メスを使った本格的なフェイスリフトに比べて、ダウンタイムが短く、気軽に受けられる点が人気の理由です。

糸リフトの種類と効果持続期間

糸リフトには、溶ける糸(吸収性)と溶けない糸(非吸収性)があります。最近では体内で自然に溶ける吸収性の糸が主流となっています。

糸の種類によって多少の違いはありますが、一般的な効果持続期間は6ヶ月〜1年程度です。2018年に行われた糸リフトに関する科学的検証では、多くの研究が「6〜12ヶ月でリフト効果が消失する」と結論づけていることが明らかになっています。

つまり、糸リフトは一時的なリフトアップ効果を得るための施術であり、永続的な解決策ではないのです。

糸リフトのデメリットと副作用

糸リフトには、内出血や腫れ、糸が皮膚表面から触れる・見える、糸の露出、感覚障害、異物反応、感染、左右差などの副作用リスクがあります。

また、効果が一時的であるため、維持するためには定期的に施術を繰り返す必要があります。これは経済的な負担になる可能性があります。

脂肪吸引と糸リフトの同時施術は必要?

ここからが本題です。顔の脂肪吸引と糸リフトは同時に行う必要があるのでしょうか?

結論から言うと、「必ずしも同時施術は必要ない」というのが専門家の見解です。特に20代〜30代の若い方や、元々たるみが少ない方の場合は、脂肪吸引だけで十分な効果が得られることが多いです。

年齢や肌の状態による判断基準

脂肪吸引と糸リフトの併用が検討される可能性があるのは、以下のような方です:

  • 40代以降の方
  • 元々のたるみが強い方
  • 皮膚の弾力性が低下している方

一方で、以下のような方は脂肪吸引のみで問題ないケースが多いです:

  • 20代〜30代の若い方
  • たるみが少ない方
  • 皮膚の弾力性が高い方
  • 予算を抑えたい方

モッズクリニックの院長によると、「他院のカウンセリングで『脂肪吸引と一緒に糸リフトをしないとたるむ』と言われた」という相談を受けることが多いそうです。しかし、これはクリニックの営利目的(アップセル)として勧められているケースが多いと指摘しています。

なぜ糸リフトが不必要に勧められるのか?

糸リフトが不必要に勧められる理由として、以下のような点が考えられます:

  • クリニックの売上アップにつながる
  • 必要本数について患者が判断しにくく、アップセルしやすい
  • 効果が一時的なため、リピート施術につながる
  • 高度な技術を必要としないため、新人医師でも実施可能

水の森美容クリニックのコラムでは、「将来的なたるみ予防のため」という名目で糸リフトを勧めるクリニックもあると指摘しています。一見理にかなっているように思えますが、顔のたるみの原因は皮膚だけでなく、脂肪の下垂や筋肉の衰えなど様々です。一人一人たるみの原因が異なるため、糸リフトを入れたからといって必ずしもたるみが予防されるわけではありません。

実際の症例から見る効果の違い

では、実際の症例から脂肪吸引単独と脂肪吸引+糸リフトの効果の違いを見てみましょう。

脂肪吸引のみの症例

モッズクリニックの症例では、他院で「糸リフト必須」と言われた40代女性が、頬・顎下の脂肪吸引のみを行った結果、たるむことなく美しいフェイスラインを獲得できたケースが紹介されています。

また、水の森美容クリニックでも、20代の患者に対しては主に頬と顎下の脂肪吸引を提案しており、適切な吸引技術で十分な効果を出せると述べています。

東京シンデレラ美容外科の症例動画では、小顔脂肪吸引とバッカルファット除去を行い、糸リフトを併用したケースも紹介されていますが、若い方の場合は脂肪吸引単独でも効果が出ているケースが多いようです。

脂肪吸引+ボトックス注射の組み合わせ

脂肪吸引に追加する施術として、糸リフトよりもボトックス注射を勧めるクリニックもあります。水の森美容クリニックでは、咬筋(エラ)の発達が気になる方には、脂肪吸引にボトックス注射を併せて施術すると、筋肉を縮小することができ、より小顔効果が期待できるとしています。

ボトックス注射は一度だけでは効果が長く続きませんが、数ヶ月〜約半年ごとに繰り返し注射することで、持続期間が長くなる傾向があるそうです。

クリニック選びのポイントと注意点

最後に、脂肪吸引や糸リフトを検討する際のクリニック選びのポイントをご紹介します。

医師による直接カウンセリングの重要性

東京美専クリニックでは、カウンセラーを配置せず、医師が直接診察から診断、治療提案を行う方針を取っています。美容手術は「医療行為」であるため、医師による適切な診断のもと、適切に、適正な価格で行われるべきという考え方です。

医師によるカウンセリングでは、あなたの顔の状態や年齢、皮膚の弾力性などを総合的に判断し、本当に必要な施術だけを提案してくれる可能性が高くなります。

強引な勧誘や即決を求められたら要注意

カウンセリング当日に契約を急かされたり、「今日だけの特別価格」などと言われたりした場合は注意が必要です。水の森美容クリニックでは、当日中に契約しないことをアドバイスしています。

また、原因の特定ができる医師を選ぶことも重要です。なぜその施術が必要なのか、どのような効果が期待できるのか、リスクや副作用は何かなど、丁寧に説明してくれる医師を選びましょう。

アフターケアの充実度をチェック

施術後のケアも非常に重要です。東京美専クリニックでは、術後の不安に対応する24時間無料相談窓口を設けています。施術後に何か不安なことがあった場合にすぐに相談できる体制が整っているかどうかも、クリニック選びの重要なポイントです。

まとめ:あなたに本当に必要な施術は?

顔の脂肪吸引と糸リフトの同時施術は、必ずしも全ての人に必要なわけではありません。特に若い方や皮膚の弾力性が高い方は、脂肪吸引だけでも十分な効果が得られることが多いです。

糸リフトは一時的なリフトアップ効果を得るための施術であり、効果の持続期間は6ヶ月〜1年程度です。将来的なたるみ予防のためと勧められることもありますが、科学的根拠は十分とはいえません。

大切なのは、あなたの顔の状態や年齢、希望する効果に合わせて、本当に必要な施術を選ぶことです。信頼できる医師によるカウンセリングを受け、十分に検討した上で決断することをおすすめします。

美容医療は自己投資です。営業トークに流されず、自分自身の納得のいく選択をしてください。

より詳しい情報や実際の症例写真を見たい方は、東京美専クリニックのウェブサイトをご覧ください。医師による丁寧なカウンセリングで、あなたに最適な施術プランを提案してもらえます。

著者情報

東京美専クリニック院長 土田諒平

経歴
大分県出身
京都大学工学部物理工学科 卒業
奈良県立医科大学医学部 卒業
ハーバード大学医学部Joslin Diabetes Center 留学
奈良県立医科大学附属病院 勤務
近畿大学奈良病院 勤務
天理よろず相談所病院 勤務
東京美専クリニック 開業

東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。

本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
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