鼻整形後の感染リスクは?感染の原因とアフターケアの重要性について
鼻整形は、理想の鼻を手に入れるための有効な手段ですが、術後の感染リスクは常に付きまとうものです。
「鼻の整形手術を受けた後、鼻が腫れてきた」
「最近、鼻のあたりが熱っぽい気がする」
もしかしたら、それは感染のサインかもしれません。
感染は、鼻整形後に起こりうる合併症の一つであり、放置すると重篤な状態に陥る可能性もあります。
この記事では、鼻整形後に起こりやすい感染の種類や症状、原因、そして対処法について詳しく解説します。
鼻整形をした後に起こりやすい感染とは?
鼻整形をすると感染が起きやすくなります。鼻整形は、主に切開が伴う施術が多いからです。
ここでは、感染したと思われる際に現れる症状と、感染したらすべきことについて紹介します。
感染したら現れる症状
鼻整形後に感染が起こった場合、以下の症状が現れます。
・施術箇所の異常な熱感
・強い痛み
・強い腫れが長引く
・鼻の色が真っ赤になる
・鼻がテカテカしている
・異常な赤み
これらの症状が長引く場合、感染が疑われます。
感染とは、術後に細菌が傷口や体内に侵入している状態です。
感染を放置してしまうと、さらに深刻な症状が現れる可能性があります。
例えば、皮膚が破れて膿が出る、プロテーゼが飛び出すなどの症状です。
このような状況は感染状況が悪化した状態ですので、すぐに対処しましょう。
感染したらまずすべきこと
鼻整形後に感染が疑われる場合、すぐに手術をしたクリニックに連絡することが重要です。
最近ではクリニックの公式LINEなどで、速やかに相談できる体制が整っています。
症状を詳しく伝え、クリニックの指示に従ってできるだけ早く診察を受けましょう。
初期段階では多くの場合、抗生物質の投与が行われます。必ず医師の指示に従い、安静にして処方された薬を正しく服用しましょう。
また、症状の変化を注意深く観察して、悪化が疑われた場合にも速やかにクリニックに連絡してください。
早期発見と適切な治療で多くの場合は症状が改善し、鼻の形に影響が出ないことがほとんどです。
感染の兆候を見逃さず、迅速に対応することが重要です。
感染の原因
感染の原因はいくつかあります。
・切開した部分から細菌が侵入
・手術部位の免疫力が低下
・挿入した異物からの感染
・術後に医師の指示を守らなかった
それぞれ解説します。
切開した部分から細菌が侵入
鼻整形後の感染の主な原因の一つが、切開した部分からの細菌の侵入です。
もともと皮膚や鼻の穴の中には常に細菌が存在しています。
手術によって皮膚や組織が切開されると、切開部分から細菌が体内に侵入する経路ができます。
侵入した細菌が手術部位で繁殖することで、感染を引き起こしてしまうのです。
特に、プロテーゼや糸などの異物は感染源になりやすい特徴があります。
なぜなら、プロテーゼや糸は人工物であるため血流がないからです。
血流がないため体内の免疫細胞が効果的に働けず、細菌の繁殖を抑制しにくくなるのです。
このため、自家組織(耳介軟骨や肋軟骨など)を使用した場合に比べて、プロテーゼや糸を使用した場合の方が感染リスクが高くなります。
手術部位の免疫力が低下
鼻整形後の感染の主な原因として、手術部位の免疫力低下が挙げられます。
手術によって患部の組織が傷つけられると、その部位の免疫力が一時的に低下します。
これは、体の防御機能が手術によるダメージの修復に集中するからです。
免疫力が低下した状態は、通常は問題にならない程度の細菌でも増殖しやすくなります。
免疫力の低下と細菌の増殖が組み合わさることで、感染のリスクが高まってしまうのです。
プロテーゼなどの異物が挿入されている場合、その周囲で細菌が増殖しやすくなるため、特に注意が必要です。
挿入した異物からの感染
挿入した異物からの感染も鼻整形後に感染が起こる主な原因です。
プロテーゼや糸などの異物は、人工物であるため体内での血流が確保できません。
血流がないことで体内の免疫細胞が効果的に働けず、細菌を倒す細胞が機能しにくくなるのです。
また、異物の周囲は細菌が付着しやすく、繁殖しやすい環境です。
そのため、プロテーゼによる感染は1,000人に一人ほどの確率(0.1%)で発生すると言われています。
異物による感染リスクを最小限に抑えるためには、クリニックにおける無菌環境の徹底や、自身による術後の適切なケアが重要です。
術後に医師の指示を守らなかった
術後に医師の指示を守らなかった場合も感染の原因となります。
術後のケアを正しく行うことで、感染リスクを大幅に軽減できます。
医師から処方された抗生物質は指示通りに服用し、その他の注意事項も守るようにしましょう。
また、手を清潔に保って患部に直接触れないなどの基本的動作を守ることも重要です。
医師からの指示や自己管理などを怠ると、手術部位に細菌が侵入するリスクが高まります。
医師の指示を守り自己管理を徹底することは、術後の感染予防において非常に重要です。
感染リスクはいつまで続く?
術後約2週間が最も感染リスクが高い期間です。
傷口が完全に治癒していないため、細菌が侵入しやすい状態だからです。
そのため、この期間は自己管理を怠らないようにし、細心の注意を払いましょう。
術後2週間以上経過すると切開部分が治癒するため、感染リスクは低下します。
ただし、プロテーゼなどの異物を使用した整形の場合、何年経過しても感染リスクは完全には消えません。
異物が体内にある限り、わずかながら感染のリスクが継続するからです。
術後2週間以上経過しても、感染の兆候(腫れ・熱感・痛み・膿が出る・発熱など)が見られた場合には、早期治療が重要です。
ダウンタイム中に注意すべきこと
術後のダウンタイム中に注意すべきことには何があるでしょうか。
ここでは特に注意したい事を6つ紹介します。
①清潔な状態を維持する
鼻整形後のダウンタイム中に清潔な状態を維持することは、感染リスクを低減し、適切な回復を促すために非常に重要です。
清潔さを保つための主なポイントは以下のとおりです。
・手や指を清潔に保ち、患部に直接触れない
・清潔なマスクを使用する
・個包装の綿棒を使用し、鼻周辺を清潔にする
・ふき取り洗顔シートなどを使用し、顔を清潔にする
特に術後は感染防止のために、手や指を清潔に保つことが重要です。
患部にも直接触らないように注意しましょう。
また、術後はマスクする機会が増えます。
患部を隠すためだけでなく、感染のリスクを抑える必要があるからです。
そのため、使い回したマスクは使用せず、清潔なマスクを使用するようにしましょう。
清潔な状態を維持することは、術後のケアでも特に重要です。
②患部を適切にケアする
鼻整形後のダウンタイム中に患部を適切にケアすることは、感染リスクを軽減しながら回復を促すために重要です。
患部に薬を塗布する場合は指で直接塗らず、個包装された綿棒を使って塗るようにしましょう。
手指を清潔に保っていたとしても、指で直接塗ることは感染のリスクを高めます。
患部の適切なケアは、鼻整形後の仕上がりを良くするためにも不可欠です。
③規則正しい生活を心がける
鼻整形後のダウンタイム中に規則正しい生活を心がけることも非常に重要です。
規則正しい生活を送るための主なポイントは以下のとおりです。
・十分な睡眠と休息を取る
・バランスの取れた食事を心がける
・禁煙や禁酒を徹底する
術後は適切な睡眠時間を確保し、体を休ませることが重要です。頭を高めにして寝ることで、腫れの軽減にも役立ちます。
また、バランスの良い食事は体の回復を促進し、免疫力の維持につながります。
もし、喫煙や飲酒の習慣がある方は一定期間控えましょう。喫煙や喫煙は回復を遅らせてしまいます。
規則正しい生活を送ることで、鼻整形後の回復がスムーズになります。
④人混みを避ける
鼻整形後のダウンタイム中に人混みを避けることは、感染リスク軽減のためにも重要です。
人混みにはさまざまな細菌やウイルスが存在するため、術後の免疫力が低下している時期は控えましょう。
また、人混みでは他人との不意の接触が起こりやすく、術後の不安定な鼻に衝撃を与える可能性があります。
さらに、人混みは身体的なストレスだけでなく、精神的なストレスも引き起こす可能性もあります。
ストレスは回復を遅らせる要因となるため、避けることが望ましいです。
ただし、完全に外出を控える必要はありません。
医師の指示に従い、マスクを着用して人混みを避けるようにしましょう。
⑤医師の指示に従う
鼻整形後に医師の指示に従うことは、最適な結果を得るためにも非常に重要です。
・テープの固定期間を守る
・医師の指示通りに薬を服用する
・行動制限の指示を守る
・指示された日常生活の送り方を守る
・ケアの方法を守る
・指定されたタイミングでフォローアップ診察を受ける
どれも遵守すべき大事な事項です。
医師の指示に従うことで鼻整形後の回復が促進され、最善の結果へとつながります。
⑥医師のフォローアップを受ける
医師のフォローアップを受けることも非常に重要です。
定期的なフォローアップは、感染や異常な腫れなどの合併症を早期に発見し、速やかな治療を可能にします。
また、医師は回復の進み具合も確認できるので、必要に応じて追加のケアも提供できます。
さらに、鼻整形の仕上がりは時間とともに変化する可能性があるため、長期的なフォローアップが重要です。
医師のフォローアップは通常、手術後の1週間、1ヵ月、3ヵ月などのタイミングで行われます。
患者は医師の指示に従い、定期的なフォローアップを受けることで、最適な回復と美しい仕上がりにつながります。
術後のアフターケアが大切な理由
術後のアフターケアは手術の成功を左右する上でも重要です。
医師の指示に従い適切なケアを行うことで、理想の鼻を手に入れられます。
ここでは、術後のアフターケアが大切な理由を紹介します。
感染リスクの軽減
鼻整形後のアフターケアは、感染リスクの軽減のためにも非常に大切です。
鼻整形では、施術によって皮膚や組織が切開されるため、細菌が入りやすくなります。
特に、プロテーゼや糸などの人工物を入れた場合、これらに血流がないため、細菌が付着すると繁殖しやすくなります。
また、術後2週間程度は傷が完全に治っていないため、最も感染しやすい時期です。
術後のアフターケアをしっかりと行うことで、感染のリスクを大幅に軽減できます。
理想の形が維持できる
鼻整形後のアフターケアで、理想の形を維持できます。
手術直後は鼻の形が組織に馴染んでいないため不安定な状態です。
そのため、突起している鼻は日常生活でも影響を受けやすくなります。
特に、手術後1ヵ月程度は形が安定するまでの期間として大切です。
適切なアフターケアにより、理想の形状を維持できます。
歪みや変形を防止する
鼻整形後のアフターケアは、歪みや変形を防止するためにも重要です。
鼻は外的要因を受けやすい部位のため、ぶつけたり過度の圧力をかけたりすることで、歪みや変形が起きやすくなります。
外的刺激を避けるためにも、テープやギプスを所定の期間使用することで、歪みや変形が防止できます。
鼻整形の感染に関するよくある質問
鼻の整形をした後の感染に関するよくある質問をまとめました。
カウンセリングの前に一度確認しておきましょう。
感染のリスクはどのくらいありますか?
鼻整形後の感染リスクは非常に低く1%以下です。
ただし、以下の点に注意し、適切なケアを行った場合に限ります。
・医師の指示に従う
・清潔な手でケアを行う
・患部を清潔にする
・規則正しい生活を送る
・人混みを避ける
・処方された薬をきちんと服用する
・医師のフォローアップを受ける
手術直後から約2週間は、傷口が完全に治癒していないため、特に感染リスクが高くなるため注意してください。
感染の症状にはどのようなものがありますか?
鼻整形後の感染症状には以下のようなものがあります。
・手術部位の異常な熱感
・強い痛み
・長引く強い腫れ
・鼻の色が真っ赤になる
・鼻がテカテカしている
・異常な赤み
これらの症状が長引く場合、感染が疑われます。
症状が現れた場合は、速やかに手術を行ったクリニックに相談することが重要です。
感染した場合はどうすればいいですか?
感染した場合、すぐに手術を行ったクリニックに連絡し、診察を受けてください。
多くの場合、まず抗生物質が投与されます。
もし膿がたまっている場合は、医師による切開と洗浄が必要になる場合もあります。
感染の兆候を見逃さず、迅速に対応することが重要です。
プロテーゼを使用した場合、感染リスクは高くなりますか?
プロテーゼを使用した鼻整形の場合、感染リスクは若干高くなります。
プロテーゼは人工物であるため血流がありません。
血流がないことで体内の免疫細胞が効果的に働けず、細菌の繁殖を抑制しにくくなるからです。
しかし、プロテーゼによる感染リスクも非常に低く、約0.1%程度です。
適切な術後ケアと医師の指示に従うことで、感染リスクを最小限に抑えることができます。
感染した場合の治療法について教えてください。
感染した場合の治療法として、感染の初期段階では抗生物質の投与が行われます。
また、膿がたまっている場合で比較的初期症状の際は、ドレーンを入れて膿を取り除く処置が行われることがあります。
もし抗生物質や膿の除去等で改善しない場合、プロテーゼの抜去も検討されるでしょう。
早期発見と適切な治療により、多くの場合は簡易的な処置で症状が改善し、鼻の形に影響が出ないのがほとんどです。
まとめ
鼻整形後の感染は、切開した部分から細菌が侵入することで起こります。
特に、プロテーゼや糸などの異物が感染源となりやすく、術後の免疫力が低下するため、感染リスクは高まります。
感染の症状は、手術部位の異常な熱感・強い痛み・腫れ・赤みなどです。
感染が疑われる場合は早急に医師に相談し、抗生剤の投与や必要に応じて手術といった治療が行われます。
ダウンタイム中は、患部を清潔に保ち適切なケアを行って、規則正しい生活を心がけることが重要です。
医師の指示に従いフォローアップを受けることで、感染リスクを軽減し理想の形を維持することができます。
鼻整形を検討している方は、紹介したアフターケアをしっかり守って、美しい鼻を手に入れましょう。