クマ取り後のダウンタイム短縮法|腫れを早く引かせる10のコツと正しい過ごし方

クマ取り後のダウンタイムとは
クマ取り手術を受けた後、多くの方が気にされるのが「ダウンタイム」です。
ダウンタイムとは、手術後に一時的な腫れや内出血が起こり、日常生活に支障が出る期間のことを指します。この期間は施術方法によって異なりますが、一般的に約1週間から2週間程度続くとされています。
クマ取りの主な治療法には「裏ハムラ法」「経結膜脱脂法」「脂肪注入法」などがあり、それぞれダウンタイムの長さや症状の程度が異なります。裏ハムラ法では約2週間、経結膜脱脂法では約1週間、脂肪注入を併用する場合は1〜2週間程度のダウンタイムが一般的です。
術後の過ごし方によっては、このダウンタイムが延びることもあるため、適切なケアを行うことが非常に重要になります。
ダウンタイム中に現れる主な症状
腫れとむくみ
クマ取り施術後、最も目立つ症状が腫れです。
下まぶた周辺がふくらんだように見え、特に切開や脂肪注入を行った場合、最初の数日は腫れを強く感じることが多いでしょう。朝起きたときに腫れが強くなる傾向があり、時間の経過とともに徐々に落ち着いていきます。腫れが治まる時期には個人差がありますが、1週間から10日ほどで目立ちにくくなるケースが多いです。
むくみは目の下に余計な水分がたまることで生じ、目の下がぷっくりと重たい印象になります。特に経結膜脱脂法などの手術では、目の周りの組織に刺激が加わるため、むくみが強く出やすい特徴があります。朝起きたときや長時間同じ姿勢でいた後、塩分の摂りすぎが原因で悪化することもあるため、施術後1週間程度は特に注意が必要です。
内出血と傷跡
クマ取りで切開を伴う治療や注射・注入系の施術では、内出血が起こりやすくなります。内出血は通常、時間とともに色が変化し、最初は赤紫色だったものが徐々に青紫色、黄緑色、黄色へと変わっていきます。数日から一週間ほどで色の変化が目立たなくなるケースが多いです。
傷跡については、裏ハムラ法や経結膜脱脂法は目の内側から行うため、外からは傷跡が見えないというメリットがあります。
痛みと違和感
手術当日から2日〜3日は、目の周りにじわじわとした鈍い痛みや引っ張られるような違和感を感じることがあります。これは体が自然に治ろうとする反応の一つで、炎症や腫れを鎮める過程で起こります。我慢できないほど強い痛みではないケースが多いですが、痛みが強い場合は医師から処方された鎮痛剤を指示通りに服用することで軽減できます。
腫れを早く引かせる10のコツ
1. 術後48時間は目元を冷やす
手術後の腫れや内出血を抑えるためには、早期の冷却が効果的です!
特に術後24〜48時間、できれば72時間は冷たいアイスパックや冷却ジェルパッドを使用して目の周りを定期的に冷やすことが推奨されます。冷却する際のポイントは、皮膚を直接冷やさないようにタオルやガーゼを使って保護することです。冷やしすぎると逆効果になることもあるため、短時間の冷却を10〜15分程度繰り返すようにしましょう。
ただし、72時間以降を冷やし続けると逆に浮腫みや傷の治りが悪くなるので、術後3日過ぎたら冷やすのはやめることが大切です。

2. 安静に過ごす
手術後は体が回復に集中するためにも十分な休息が必要です。特に手術当日と翌日は無理に動き回らず、できるだけ安静に過ごしましょう。血流が激しくなる運動や活動を避けることで、腫れを悪化させるリスクを低減できます。
読書、細かい作業、スマートフォンやテレビを長時間見る、ゲームなど目を酷使する行為は避けてください。目を休めることで腫れの引きが早くなります。
3. 頭を高くして寝る
腫れを軽減するために、寝るときには頭を心臓よりも高い位置に保つことが重要です。クッションを使って上半身を少し起こした状態で寝ることで、目元に溜まりやすい血液や体液の流れを促し、腫れが引きやすくなります。
うつ伏せで寝ることは絶対に避けてください。目の周囲に強い圧力をかけることは、内出血や腫れを悪化させる原因となります。
4. 目元に刺激を与えない
手術直後は無意識に目をこすったり触ったりしないように注意が必要です。
洗顔は治療当日から可能ですが、優しく泡洗顔で行い、擦らないようにしてください。メイクは治療から24時間後から可能ですが、メイク落としで擦らないように軽めのメイクから始めましょう。目元を強く押したり擦ったりすると、ダウンタイムが長引く可能性があります。
5. 適切な保湿ケアを行う
手術後の皮膚は非常に敏感で乾燥しやすい状態です。適切な保湿ケアを行うことで皮膚の回復をサポートできます。医師から処方されたクリームや刺激の少ない保湿剤を使用し、術後の皮膚を優しくケアしましょう。ただし、傷口の部分はまだ完全に癒えていないため、指で強く擦ったりしないように注意が必要です。
6. 血行を促進する行動を避ける
激しい運動・温泉・岩盤浴・長時間の入浴・飲酒などは血行を促進させ、腫れを強くし長引かせてしまいます。治療後1週間は避けましょう。シャワーは当日から可能ですが、患部を濡らしてしまうとダウンタイムが長引く可能性が高まるので、当日は特に濡らさないように注意してください。
7. 軽度の運動で血行促進
術後の数日間は激しい運動は避けるべきですが、軽いウォーキングなどの血行を促進する程度の運動は回復を早める助けになります。体を動かすことで全身の血流が良くなり、腫れや内出血が早く引くことが期待できます。ただし、顔に負担をかけるような動きは避けてください。
8. バランスの取れた食事と水分補給
塩分の摂りすぎはむくみを悪化させる原因になるため、施術後1週間程度は塩分を控えめにしましょう。
ビタミンCやタンパク質を豊富に含む食事は、組織の修復を促進し、回復を早める効果があります。また、十分な水分補給も重要です。体内の老廃物を排出し、むくみの軽減に役立ちます。
9. 腫れ軽減薬を服用する
腫れを軽減するお薬として「シンエック」などがあります。シンエックはハーブのようなものなので副作用がほとんどなく、術後4日間飲んでいただくことで腫れの軽減が期待できます。少しでも腫れを軽減したい方は医師に相談してみてください。
10. 喫煙を控える
回復を優先するため、喫煙はなるべく控えてください。煙草に含まれるニコチンは血管を収縮させ、血流を悪化させるため、腫れや内出血の回復を遅らせる可能性があります。特に脂肪注入を行った場合、喫煙により注入した脂肪の定着率が低下することが考えられます。術後1〜2週間、できれば3ヶ月程度は禁煙または大幅な減煙をおすすめします。
ダウンタイムの経過と時期別の過ごし方
術直後〜3日目(腫れのピーク)
術直後は麻酔の影響で目元が腫れたり、赤紫の内出血が出たりします。麻酔が切れると痛みを感じることがありますが、その場合は処方される痛み止めを服用しましょう。術後から施術の影響による腫れや内出血が少しずつ目立ち始め、3日目にピークを迎えます。
しばらくは視界がぼやけたり、目が充血したり、まぶたを閉じにくい・開けにくいなどの症状が出たりすることがありますが、時間が経つにつれて徐々に改善します。目ヤニが増えることもあるため、清潔なガーゼやコットンを使用して優しく拭き取りましょう。強く擦ってしまうとダウンタイムが長引くので、軽く押さえるようにケアしてください。
術後4日目〜7日目(回復期)
4日目以降になると腫れや内出血が徐々に引き始めますが、むくみが残る場合があります。軽い違和感があっても痛みはほとんど気にならなくなる時期で、日常生活がしやすくなります。この頃になると内出血の色が赤紫から黄色へと変化し、メイクで十分にカバーできる程度まで落ち着いてきます。
ただし、完全に腫れやむくみが引くまでは、目を酷使する長時間のデスクワークや激しい運動は控えましょう。
術後1週間〜(ほぼ落ち着く時期)
術後1週間が経過すると、腫れや内出血は目立たなくなり、目元の違和感やむくみも徐々に消失します。湯船につかる入浴や軽い運動、飲酒なども1週間後から可能となるため、普段通りの生活が送れます。コンタクトレンズの着用も術後1週間経過後から可能です。
術後1ヶ月〜(仕上がりの安定)
術後1か月が経過すると、腫れやむくみはほとんど消え、仕上がりが見えてくる時期になります。最終的に仕上がりが安定するのは2〜3か月後ですが、術後1か月の時点で多くの方が満足できる状態となります。

ダウンタイム中の仕事や外出について
仕事は何日休めばいい?
クマ取り治療後、仕事を何日休むべきかは施術方法や個人の回復速度によって異なります。
経結膜脱脂法のみの場合、腫れが比較的軽度なため、週末に施術を受けて月曜日から仕事に復帰される方も多いです。ただし、脂肪注入を併用した場合は腫れが強く出やすいため、3〜5日程度の休暇を取ることをおすすめします。デスクワークであれば比較的早く復帰できますが、接客業など人と対面する仕事の場合は、1週間程度の休暇を確保すると安心です。
外出時のカバー方法
ダウンタイム中に外出する必要がある場合、マスクとコンシーラーを上手に使うことで目立たなくすることができます。マスクを上気味に着用すればかなりの部分を隠すことができます。内出血が黄色くなってきた段階であれば、コンシーラーやファンデーションでカバーが可能です。
サングラスも有効ですが、目元に圧力をかけないよう軽いフレームのものを選びましょう。
ダウンタイム中の言い訳
職場や知人に施術を知られたくない場合、以下のような言い訳が使えます。「花粉症がひどくて目が腫れている」「ものもらいができた」「寝不足で目が腫れぼったい」「アレルギー反応が出た」などです。ただし、嘘をつくことに抵抗がある方は、事前に信頼できる人にだけ伝えておくのも一つの方法です。
ダウンタイムが長引く場合の対処法
通常、クマ取りのダウンタイムは1〜2週間程度で落ち着きますが、それ以上経過しても腫れや内出血が引かない場合は注意が必要です。
ダウンタイムが長引く原因としては、術後の過ごし方が適切でなかった、感染症が起きている、体質的に回復が遅い、などが考えられます。特に以下のような症状がある場合は、速やかに治療を受けたクリニックに相談してください。
- 2週間以上経過しても腫れが引かない
- 痛みが増している
- 目元が熱を持っている
- 膿が出ている
- 視力に異常がある
当クリニックでは術後の不安に対応する24時間無料相談窓口を設けています。小さなことでも構いませんので、少しでも不安なことはお気軽にご相談ください。
まとめ
クマ取り後のダウンタイムを短縮するためには、術後の適切なケアと過ごし方が非常に重要です。
術後48時間は目元を冷やす、安静に過ごす、頭を高くして寝る、目元に刺激を与えない、血行を促進する行動を避ける、適切な保湿ケアを行う、バランスの取れた食事と水分補給、腫れ軽減薬の服用、喫煙を控えるなど、今回ご紹介した10のコツを実践することで、腫れを早く引かせることができます。
ダウンタイムの経過には個人差がありますが、一般的に術後3日目が腫れのピークで、1週間程度で目立たなくなり、1ヶ月後にはほぼ完成形に近い状態になります。適切なケアを行えば、週末に施術を受けて週明けから仕事に復帰することも可能です。
もしダウンタイムが長引いたり、異常な症状が現れたりした場合は、すぐにクリニックに相談することが大切です。東京美専クリニックでは、最初から医師によるカウンセリングを行い、術後の24時間無料相談窓口も設けておりますので、安心して施術を受けていただけます。
クマ取り治療をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。詳細はこちら:東京美専クリニック
情報

東京美専クリニック院長 土田諒平
経歴
大分県出身
京都大学工学部物理工学科 卒業
奈良県立医科大学医学部 卒業
ハーバード大学医学部Joslin Diabetes Center 留学
奈良県立医科大学附属病院 勤務
近畿大学奈良病院 勤務
天理よろず相談所病院 勤務
東京美専クリニック 開業
東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。
本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
「美容整形は“変える”のではなく、“調和させる”もの」
あなたが本来持っている魅力を最大限に引き出すために、医学的知識と審美眼をもってサポートします。


