鼻整形の失敗を修正する方法〜専門医が教える再手術の実際
鼻整形の失敗とは?その背景と現実
鼻整形は顔全体の印象を左右する重要な施術であり、高い人気を誇る一方、思い通りの結果が得られず、再手術を希望するケースも少なくありません。特に鼻は顔の中心にあるため、わずかなズレでもバランスが崩れ、不自然に見えることがあります。
実際に私たちのクリニックにも、他院での施術に満足できなかった方が多数相談に訪れます。症状は様々で、鼻プロテーゼの浮き出しやズレ、鼻尖の変形、左右差、過剰な切除による鼻孔の変形などが多く見られます。
しかし重要なのは、適切な方法で再手術を行うことで、これらの問題の多くは改善可能であるということです。

よくある失敗例と再手術による対応策
・鼻プロテーゼの問題(透け・ズレ)
症状:プロテーゼが皮膚を通して透けて見える、または本来の位置からずれてしまう
対応策:プロテーゼの除去と交換(鼻プロテーゼ・隆鼻術)自家組織(耳介軟骨や鼻中隔軟骨)による再建
・鼻尖の変形(ピンチノーズ・アップノーズ)
症状:鼻尖形成術(団子鼻解消術)により鼻先が尖りすぎる、あるいは上を向きすぎる
対応策:鼻尖形成術(団子鼻解消術)の再施術
鼻先軟骨移植(耳介耳珠軟骨)や鼻中隔延長術による修正
拘縮の強い場合には瘢痕の解除と軟骨再配置が必要
・鼻の曲がり・左右非対称
症状:骨切り後の癒合不良や初回手術の精度不足による非対称や曲がり
対応策:骨切り幅寄せ・斜鼻修正
軟骨再配置や必要に応じた再骨切り
修正手術の適切なタイミングと注意点
鼻整形後は腫れや組織の硬化が生じるため、修正手術は通常6ヶ月〜1年程度の経過観察後が推奨されます。ただし、感染やプロテーゼ露出など緊急性の高い症状がある場合は早期の対応が必要です。
焦って再手術を行うと、回復中の脆弱な組織にさらなる負担をかけ、かえって悪化することがあります。まずは医師による丁寧な診察と評価を受け、タイミングを慎重に見極めましょう。
修正手術に必要な評価と診断
- 手術履歴の確認(不明な場合は3D-CT等を活用)
- 使用されたプロテーゼや軟骨素材の特定
- 皮膚の厚み・瘢痕・拘縮の程度の確認
修正手術は初回よりも難易度が高く、解剖構造が変化しているため、より精密な評価と綿密な手術計画が不可欠です。
主な修正手術の種類と特徴
鼻プロテーゼ・隆鼻術の再建
- プロテーゼの再挿入または除去・自家組織での再構築
鼻尖形成術(団子鼻解消術)の修正
- 過剰な尖りや拘縮による変形を軟骨再配置で調整
鼻中隔延長術・鼻柱下降術
- 鼻先が上向いてしまった場合に有効。角度の修正や軟骨支持構造の強化に使用
鷲鼻削り・ハンプ切除
- 初回で削りすぎた場合、形状を滑らかに整え直す処置
小鼻縮小術(鼻翼縮小)の修正
- 非対称や過剰な切除による変形を整える
鼻孔縁形成術(鼻孔縁下降術)
- 鼻孔の見えすぎを改善する目的で行う
他院修正・異物除去
- 不適切な素材や埋入位置の修正、感染・異物反応の除去
修正手術のリスクと回復の注意点
主なリスク
- 出血・感染
- 瘢痕形成による癒着
- 予測と異なる仕上がり(過修正または改善不足)
- 皮膚の菲薄化により再手術不可になる可能性
回復のポイント
- 腫れや内出血は1〜2週間、最終的な仕上がりは6ヶ月以上かかることも
- 術後は物理的刺激・紫外線・喫煙を避け、定期診察を受ける
- 冷却・安静・抗生剤服用など基本的なケアを徹底
修正手術を成功させるための医師選び
経験と実績
- 修正手術は初回よりも複雑なため、経験豊富で症例数の多い医師が望ましい
資格と専門性
- 美容外科専門医または形成外科専門医の資格を持つ医師を選びましょう
丁寧なカウンセリング
- 無理な約束をせず、現実的な見通しを共有してくれる医師こそ信頼できます
技術と診断力
- 3D画像やCTを活用し、内部構造まで把握してプランニングできる医師がベスト
鼻整形の失敗を防ぐには
- 初回から信頼できる医師を選び、十分なカウンセリングを受ける
- 理想の鼻のイメージを共有しつつ、現実的な仕上がりに期待を合わせる
- アフターケア・経過観察・生活指導をきちんと守る
まとめ:再手術でも理想の鼻は目指せる
鼻整形の失敗に悩んでいる方も、正しいタイミングと的確な手術アプローチにより、理想の鼻に近づくことは可能です。
まずは信頼できる専門医とともに、原因の分析と再建計画をしっかり立てましょう。
東京美専クリニックでは、鼻整形修正に精通した医師が、患者さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの再手術をご提案しています。
詳しくは公式ページをご覧ください:https://tokyo-misen-clinic.com/menu/nose/

著者:東京美専クリニック 院長 土田 諒平
東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。
本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
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