【医師監修】鼻柱とは?構造・役割と鼻整形で変えられるポイントをわかりやすく解説
鼻の美しさを考えるとき、多くの方は「鼻筋」や「小鼻」に注目しがちです。
しかし、実は鼻の印象を大きく左右する重要なパーツがあります。それが「鼻柱(びちゅう)」です。
鼻柱は左右の鼻の穴を隔てる柱のような部分で、鼻全体のバランスを決める要となる構造です。この部分の位置や長さが適切でないと、鼻が大きく見えたり、顔全体の調和が崩れたりすることがあります。美容外科の現場では、鼻柱の形態を整えることで劇的に印象が変わる症例を数多く経験してきました。

鼻柱とは?~基本的な構造と位置
鼻柱は、鼻の構造において非常に重要な役割を担っています。
具体的には・・・左右の鼻孔(鼻の穴)の間にある柱状の部分を指します。この部分は皮膚、軟部組織、そして大鼻翼軟骨および鼻中隔軟骨で構成されており、触ると柔らかいのが特徴です。鼻柱は鼻尖(鼻先)を支える土台としての機能を持ち、鼻全体の形状を決定する重要な要素となっています。
正面から鼻を見たとき、鼻柱と小鼻(鼻翼)の位置関係は美しさの指標となります。
理想的な状態では、鼻柱が小鼻よりもわずかに下に位置し、下向きの二等辺三角形を描くようなバランスが望ましいとされています。この関係性は「ACR(Alar-Columellar Relationship)」と呼ばれ、美容外科の分野では鼻の美しさを評価する際の重要な基準となっています。鼻柱が適切な位置にあると、横顔のラインが美しく整い、顔全体の調和が保たれます。
鼻柱の解剖学的構造
鼻柱の内部構造を理解することは、鼻整形を考える上で非常に重要です。
鼻柱は主に鼻中隔軟骨の前端部分で支えられており、その周囲を大鼻翼軟骨の内側脚が取り囲んでいます。表面は薄い皮膚で覆われていますが、この皮膚の厚さは個人差が大きく、鼻柱の見え方に影響を与えます。軟骨の形状や配置は人それぞれ異なるため、同じ手術を行っても結果に個人差が生じることがあります。
鼻柱の構造は非常に繊細で、わずかな変化でも顔全体の印象に大きな影響を及ぼします。
鼻柱が果たす機能的役割
鼻柱は美容的な側面だけでなく、機能的にも重要な役割を担っています。
第一に・・・鼻尖や鼻背(鼻筋)を支える構造的な支柱としての機能があります。鼻柱がしっかりしていることで、鼻全体の形状が安定し、呼吸機能にも影響を与えます。第二に、鼻翼とのバランスを保つことで、鼻孔の形状を適切に維持する役割があります。鼻柱の位置が不適切だと、鼻孔が目立ちすぎたり、逆に隠れすぎたりすることがあります。
また、鼻柱の長さや位置は人中(鼻の下から上唇までの距離)の見え方にも影響を与えます。
鼻柱が短すぎると人中が長く見え、顔全体が間延びした印象になることがあります。逆に鼻柱が長すぎると、横顔で鼻孔が過度に目立ってしまうことがあります。このように、鼻柱は顔全体のプロポーションを決定する上で、非常に重要な役割を果たしているのです。
理想的な鼻柱の条件とACRの重要性
美容外科の診療において、鼻柱の理想的な形態を理解することは極めて重要です。
理想的な鼻柱は、鼻翼(小鼻)よりもわずかに下に位置するのが望ましいとされています。正面から見たときに、鼻柱と左右の鼻翼の下縁を結ぶと、下向きの二等辺三角形が形成されるのが理想的なバランスです。この関係性が適切であると、鼻全体が洗練された印象になり、顔の中心部に自然な立体感が生まれます。
ACR(Alar-Columellar Relationship)は、鼻の美しさを評価する際の重要な指標となっています。
鼻柱が短い・後退している場合の問題点
鼻柱が小鼻よりも上に位置している、または後退している状態は、様々な美容的問題を引き起こします。
まず、正面から見たときに鼻の穴が目立ちやすくなり、いわゆる「ブタ鼻」や「だんご鼻」と呼ばれる印象を与えることがあります。鼻全体が短く丸みを帯びて見えるため、顔の中心部に存在感が生まれすぎてしまいます。また、横顔を見たときに鼻唇角(鼻柱と上唇がなす角度)が鋭角になりすぎ、口元が前に出ているような印象を与えることもあります。
さらに、鼻柱が後退していると、人中が長く見える傾向があります。
人中が長く見えると、顔全体が間延びした印象になり、実年齢よりも老けて見られることがあります。このような状態を改善するためには、鼻柱下降術などの手術が効果的です。鼻柱を適切な位置まで下げることで、顔全体のバランスが整い、洗練された印象へと変化します。
鼻柱が長すぎる場合の問題点
逆に、鼻柱が長すぎる場合も問題が生じます。
横顔で見たときに鼻孔が過度に目立ってしまい、鼻全体が下方に垂れ下がったような印象を与えることがあります。また、鼻唇角が鈍角になりすぎると、鼻先が下を向いているように見え、全体的に重たい印象になります。このような場合には、鼻柱挙上術や鼻中隔延長術の修正などが検討されることがあります。
理想的な鼻柱の長さや位置は、顔全体のバランスや他のパーツとの調和によって決まります。
そのため、美容外科では患者様一人ひとりの顔立ちを総合的に評価し、最適な治療計画を立てることが重要です。単に鼻柱だけを調整するのではなく、鼻尖の高さ、鼻翼の大きさ、鼻筋の通り方など、複数の要素を同時に考慮する必要があります。

鼻柱に関わる主な鼻整形術
鼻柱の形態を改善するための手術には、いくつかの方法があります。
患者様の鼻の状態や希望する仕上がりによって、最適な術式を選択することが重要です。ここでは、鼻柱に関わる代表的な鼻整形術について詳しく解説します。それぞれの手術には特徴があり、適応となる症例も異なります。美容外科医として、患者様の顔立ちを総合的に評価し、最も効果的な方法を提案することを心がけています。
鼻柱下降術の概要と効果
鼻柱下降術は、鼻柱を下方に伸ばす手術です。
この手術は、鼻柱が小鼻よりも上に位置している方、正面から見たときに鼻の穴が目立つ方、だんご鼻やブタ鼻が気になる方に適しています。手術では、耳介軟骨や鼻中隔軟骨を鼻柱の基部に移植し、鼻柱を下方に延長します。これにより、ACRが改善され、鼻全体のバランスが整います。
当院では、多くの場合クローズド法(鼻の内側からのアプローチ)で手術を行います。
クローズド法は傷跡が目立ちにくいという大きなメリットがあります。鼻の中の目立たない箇所のみを切開するため、外側に傷が残りません。手術時間は2〜3時間程度で、術後の腫れは1〜2週間程度で落ち着くことが多いです。鼻柱下降術を行うことで、正面から見たときの鼻の印象が大きく変わり、より洗練された美しい鼻のラインを実現できます。
鼻中隔延長術との違い
鼻柱下降術と混同されやすい手術に、鼻中隔延長術があります。
鼻中隔延長術は、鼻中隔の先端に軟骨を移植し、鼻先全体を高くしたり向きを変えたりする方法です。一方、鼻柱下降術は鼻柱の基部(付け根)を下に伸ばす効果が高く、鼻唇角を美しく整えるのに適しています。両者は目的と効果が異なるため、患者様の状態に応じて使い分けることが重要です。
場合によっては、鼻柱下降術と鼻中隔延長術を組み合わせて行うこともあります。
鼻先の高さを出しながら、同時に鼻柱の位置も調整することで、より理想的な鼻の形態を実現できます。このような複合的なアプローチは、特に鼻の形態が複雑な症例や、他院での手術後の修正が必要な症例で有効です。手術計画を立てる際には、3D画像シミュレーションなどを用いて、術後の仕上がりを患者様と共有することも可能です。
猫手術(鼻唇角形成術)について
猫手術は、中顔面の凹みを改善する手術です。
鼻翼基部や鼻柱基部が後退している方に適しており、この部分に軟骨やプロテーゼを移植することで、中顔面を前方に持ち上げます。鼻柱基部を前に出すことで、鼻唇角の角度が鋭角から鈍角に変化し、口元の突出感を和らげる効果があります。また、横顔のラインが美しく整い、顔全体に立体感が生まれます。
猫手術では、シリコンプロテーゼや耳介軟骨、肋軟骨などの移植材料を使用します。
それぞれの材料には特性があり、患者様の状態や希望に応じて最適なものを選択します。シリコンプロテーゼは形状の自由度が高く、取り出しやすいという利点がありますが、長期的には異物反応のリスクがあります。一方、自家組織である軟骨は、異物反応のリスクが低く、長期的に安定した結果が得られるという大きなメリットがあります。
鼻尖形成術との組み合わせ
鼻柱の手術は、鼻尖形成術と組み合わせて行うことが多いです。
鼻尖形成術では、鼻先の余分な組織を取り除き、広がっている軟骨を縛って鼻先を小さくします。鼻柱下降術と同時に行うことで、鼻先がシャープになり、同時に鼻の穴の見え方も改善されます。このような複合的なアプローチにより、より自然で美しい鼻の形態を実現できます。
当院では、患者様一人ひとりの顔立ちに合わせたオーダーメイドの手術を提供しています。
カウンセリングでは、患者様の希望を丁寧にお聞きし、顔全体のバランスを考慮した上で、最適な治療計画を提案します。鼻の手術は顔の印象を大きく変える可能性があるため、術前のシミュレーションや詳細な説明を重視しています。手術後のアフターケアも充実しており、24時間対応の相談窓口を設けていますので、安心して治療を受けていただけます。
鼻柱の手術で期待できる変化
鼻柱の手術を行うことで、様々な美容的改善が期待できます。
最も顕著な変化は、正面から見たときの鼻の印象です。鼻柱が適切な位置に調整されることで、鼻の穴が目立ちにくくなり、鼻全体がすっきりとした印象になります。だんご鼻やブタ鼻と呼ばれる状態が改善され、より洗練された鼻の形態が実現します。また、鼻全体が短く見えていた方は、鼻柱を下げることで適度な長さが生まれ、顔全体のバランスが整います。
横顔の変化も非常に重要です。
鼻柱の位置が改善されることで、鼻唇角が理想的な角度になり、口元の突出感が軽減されます。いわゆる「口ゴボ」の印象が和らぎ、Eラインが美しく整います。中顔面に立体感が生まれることで、顔全体に奥行きが出て、表情が豊かに見えるようになります。これらの変化は、単に鼻だけでなく、顔全体の印象を向上させる効果があります。
人中の長さへの影響
鼻柱の位置は、人中の見え方にも大きく影響します。
鼻柱が短く後退している状態では、人中が長く見える傾向があります。人中が長いと、顔全体が間延びした印象になり、実年齢よりも老けて見られることがあります。鼻柱下降術を行うことで、鼻柱が下方に伸び、相対的に人中が短く見えるようになります。これにより、顔全体が引き締まった印象になり、若々しさが増します。
人中の長さは、顔の美しさを評価する上で重要な要素の一つです。
理想的な人中の長さは、顔全体のバランスや他のパーツとの調和によって決まりますが、一般的には短めの方が若々しく美しい印象を与えるとされています。鼻柱の手術によって人中の見え方が改善されることは、患者様にとって予想以上に大きな満足感につながることが多いです。
小鼻の見え方の変化
鼻柱の位置が変わることで、小鼻の見え方も変化します。
鼻柱が適切な位置に調整されると、相対的に小鼻の存在感が軽減され、鼻全体がバランスよく見えるようになります。場合によっては、鼻柱下降術と小鼻縮小術を組み合わせることで、より効果的に鼻の形態を改善できます。小鼻の大きさや形状も考慮しながら、総合的な治療計画を立てることが重要です。
鼻の手術では、一つの部位だけを変えるのではなく、全体のバランスを考えることが大切です。
鼻柱、鼻尖、鼻翼、鼻筋など、複数の要素が調和することで、初めて美しい鼻が実現します。当院では、患者様の顔立ちを総合的に評価し、どの部位をどの程度調整すべきかを慎重に判断します。時には、患者様が希望される部位とは異なる箇所の調整を提案することもありますが、それは全体のバランスを最優先に考えているためです。

鼻柱の手術を受ける際の注意点
鼻柱の手術を検討される際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、手術の適応を正確に判断することが重要です。すべての方に鼻柱の手術が必要なわけではなく、場合によっては他の部位の調整で希望する結果が得られることもあります。カウンセリングでは、医師が患者様の鼻の状態を詳しく診察し、最適な治療法を提案します。鼻柱の手術が本当に必要かどうか、他の手術と組み合わせる必要があるかどうかなど、専門的な視点から判断することが大切です。
ダウンタイムについても理解しておく必要があります。
鼻柱の手術後は、腫れや内出血が生じることがあります。腫れは術後1〜2週間程度で大部分が引きますが、完全に落ち着くまでには数ヶ月かかることもあります。内出血は1〜2週間程度で消失します。術後しばらくは鼻の感覚が鈍くなることがありますが、これは時間とともに回復します。手術のスケジュールを立てる際には、これらのダウンタイムを考慮することが重要です。
手術のリスクと合併症
どのような手術にもリスクは存在します。
鼻柱の手術における主なリスクとしては、感染、出血、傷跡の肥厚、左右差、後戻りなどが挙げられます。また、移植した軟骨が吸収されたり、位置がずれたりする可能性もあります。これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師による手術と、適切な術後管理が不可欠です。当院では、手術前に詳しくリスクについて説明し、患者様が十分に理解した上で手術を受けていただけるよう努めています。
術後の経過には個人差があります。
同じ手術を受けても、腫れの程度や回復のスピードは人それぞれです。また、最終的な仕上がりも、患者様の皮膚の厚さや軟骨の性質などによって異なります。術後の経過に不安を感じた場合は、すぐに医師に相談することが重要です。当院では、24時間対応の相談窓口を設けており、術後の不安にも迅速に対応しています。
クリニック選びのポイント
鼻柱の手術を成功させるためには、クリニック選びが非常に重要です。
鼻の手術は高度な技術を要するため、経験豊富な医師に依頼することをお勧めします。クリニックを選ぶ際には、症例写真を確認し、医師の実績や専門性を確認することが大切です。また、カウンセリングで医師が患者様の話をしっかり聞き、適切な提案をしてくれるかどうかも重要なポイントです。
当院では、最初から医師によるカウンセリングを行っています。
カウンセラーを配置せず、医師が直接診察から診断、治療提案まで行うことで、患者様ファーストの診療を実践しています。美容手術は医療行為であり、医師による適切な診断のもと、適切に行われるべきだという信念を持っています。また、術後のアフターフォローも充実しており、患者様が安心して治療を受けられる環境を整えています。
まとめ
鼻柱は、鼻の美しさを決める重要な構造です。
左右の鼻孔を隔てる柱状の部分であり、その位置や長さが適切でないと、鼻全体のバランスが崩れてしまいます。理想的な鼻柱は、小鼻よりもわずかに下に位置し、ACRと呼ばれる美しいバランスを形成します。鼻柱が短い、または後退している場合は、鼻の穴が目立ったり、だんご鼻に見えたりすることがあります。
鼻柱の形態を改善するためには、鼻柱下降術や猫手術などの方法があります。
これらの手術により、正面から見たときの鼻の印象が改善され、横顔のラインも美しく整います。人中の長さや小鼻の見え方にも良い影響を与え、顔全体の調和が向上します。手術を受ける際には、経験豊富な医師による診察と、適切な治療計画が重要です。ダウンタイムやリスクについても十分に理解した上で、手術を決断することが大切です。
鼻の形態に関するお悩みがある方は、まずは専門医に相談してみることをお勧めします。
詳しいご相談は、東京美専クリニックまでお気軽にお問い合わせください。
修者情報

東京美専クリニック院長 土田諒平
経歴
大分県出身
京都大学工学部物理工学科 卒業
奈良県立医科大学医学部 卒業
ハーバード大学医学部Joslin Diabetes Center 留学
奈良県立医科大学附属病院 勤務
近畿大学奈良病院 勤務
天理よろず相談所病院 勤務
東京美専クリニック 開業
東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。
本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
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