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クマ取り手術後の腫れ期間と回復過程〜完全ガイド

クマ取り手術とは?〜基本知識と種類

目の下のクマは、疲れた印象や老けた印象を与えてしまう厄介な悩みです。資生堂の調査によると、目の下にクマがあるだけで見た目年齢が4.4歳も上がってしまうという結果が出ています。

クマ取り手術は、この目の下のクマやたるみを改善し、若々しく健康的な印象を取り戻すための美容外科手術です。

クマ取り手術には、主に以下のような種類があります。

  • 経結膜的脱脂術:下まぶたの裏側から脂肪を取り出す方法で、皮膚を切らないため傷跡が残りません。
  • 裏ハムラ法:脂肪を取り除くだけでなく、くぼみ部分へ移動させる方法です。
  • 表ハムラ法:皮膚のたるみが強い場合に適した方法で、皮膚切開を伴います。

これらの手術は、目の下の膨らみや凹凸を改善し、若々しく健康的な印象を与えることを目的としています。

クマ取り手術後1-3日目の腫れの状態を示す医療写真風イラスト

クマ取り手術後の腫れの経過〜日数別回復ガイド

クマ取り手術後の回復過程は、術式によって異なりますが、一般的な経過をご紹介します。

手術直後から約1〜2週間は、腫れや内出血といった症状が現れます。これらは正常な回復過程の一部であり、時間の経過とともに徐々に改善していきます。

手術当日〜3日目:急性期

手術直後から3日目までは、腫れと内出血がピークに達します。目の下全体が腫れ上がり、目の周りにも内出血が広がることがあります。

この時期は安静にすることが最も重要です。頭を高くして寝ることで、腫れを軽減できます。また、冷却パックを使用すると腫れや痛みの軽減に効果的です。

痛みや圧迫感を感じることもありますが、処方された鎮痛剤でコントロール可能です。この時期は、メイクや激しい運動は避け、安静に過ごすことが大切です。

術後4〜7日目:回復初期

4日目以降は、腫れや内出血が徐々に引き始めます。7日目頃には、固定テープが外れることが多く、この頃から人前に出ることも可能になってきます。

ただし、まだ完全に腫れが引いたわけではないので、メイクで上手にカバーすることをおすすめします。この時期から軽い洗顔も可能になりますが、強くこすらないよう注意しましょう。

内出血は徐々に黄色っぽく変化していき、やがて消えていきます。

術後1〜2週間:回復中期

1週間を過ぎると、腫れはかなり引いてきます。表ハムラ法の場合は、この時期に抜糸を行うことが多いです。抜糸後は、傷口を濡らさないよう注意が必要です。

2週間目には、日常生活にほぼ支障なく戻れるようになります。ただし、まだ完全に回復したわけではないので、激しい運動や長時間の入浴は避けましょう。

術式別の回復期間と特徴

クマ取り手術の術式によって、回復期間や症状の現れ方が異なります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

経結膜的脱脂術の回復期間

経結膜的脱脂術は、下まぶたの裏側から脂肪を取り出す手術です。皮膚を切らないため、傷跡が目立たないのが最大のメリットです。

  • 腫れのピーク:術後2〜3日目
  • 腫れが落ち着く時期:約1週間
  • 内出血が消える時期:約2週間
  • 最終的な仕上がり:約1ヶ月後

経結膜的脱脂術は比較的ダウンタイムが短く、術後1週間程度で人前に出られるようになります。ただし、目がゴロゴロする違和感が数日間続くことがあります。

裏ハムラ法の回復期間

裏ハムラ法は、脂肪を取り除くだけでなく、くぼみ部分へ移動させる方法です。経結膜的脱脂術と同様に皮膚を切らないため、外見上の傷跡は残りません。

  • 腫れのピーク:術後2〜3日目
  • 腫れが落ち着く時期:約1〜2週間
  • 内出血が消える時期:約2〜3週間
  • 最終的な仕上がり:約3ヶ月後

裏ハムラ法は経結膜的脱脂術よりもやや回復に時間がかかります。これは、脂肪の再配置という複雑な処置を行うためです。ただし、くぼみも同時に改善できるため、より自然な仕上がりが期待できます。

表ハムラ法の回復期間

表ハムラ法は、皮膚を切開して行う手術です。皮膚のたるみが強い場合に適しています。

  • 腫れのピーク:術後2〜3日目
  • 腫れが落ち着く時期:約2週間
  • 内出血が消える時期:約2〜3週間
  • 抜糸の時期:約1週間後
  • 傷跡が目立たなくなる時期:約1ヶ月後
  • 最終的な仕上がり:約3〜6ヶ月後

表ハムラ法は、3つの術式の中で最もダウンタイムが長いです。しかし、皮膚のたるみも同時に改善できるため、より劇的な効果が期待できます。

丁寧な縫合により、1ヶ月後には傷跡がほとんど分からなくなります。ただし、完全に傷跡が落ち着くまでには3〜6ヶ月かかることもあります。

クマ取り手術と脂肪注入を併用した場合の効果を示す比較イラスト

脂肪注入を併用した場合の回復過程

クマ取り手術と同時に脂肪注入を行うことで、より自然で若々しい印象を得ることができます。しかし、脂肪注入を併用すると、回復過程にも違いが生じます。

脂肪注入の基本と効果

脂肪注入は、自分の身体から採取した脂肪を目の下のくぼみに注入する方法です。自家組織を使用するため安全性が高く、若返り効果も期待できます。

脂肪注入を併用することで、単に脂肪を除去するだけでなく、くぼみを埋めることができ、より自然な仕上がりになります。

脂肪注入併用時の回復期間の特徴

脂肪注入を併用した場合、通常のクマ取り手術よりも回復に時間がかかることがあります。これは、脂肪採取部位の回復も必要になるためです。

  • 腫れのピーク:術後2〜3日目
  • 腫れが落ち着く時期:約2週間
  • 内出血が消える時期:約2〜3週間
  • 脂肪の定着時期:約2〜3ヶ月後
  • 最終的な仕上がり:約3〜6ヶ月後

脂肪注入後は、注入した脂肪がすべて定着するわけではありません。一般的に、注入した脂肪の約50〜60%が定着すると言われています。

脂肪の吸収は個人差がありますが、約2〜3ヶ月で落ち着き、この時点でひとまず完成形となります。

脂肪注入特有の注意点

脂肪注入を併用する場合、以下の点に注意が必要です。

  • 過剰な腫れ:脂肪注入部位は通常のクマ取り手術よりも腫れが強く出ることがあります。
  • 脂肪採取部位のケア:太ももなどから脂肪を採取した部位も適切なケアが必要です。
  • 脂肪の生着率:個人差がありますが、注入した脂肪の約40〜50%は時間をかけて体内に吸収されます。
  • 異物感:術後しばらくの間、目の下がふくらんでいるように感じたり、異物感を感じたりすることがあります。

脂肪注入を併用したクマ取り手術は、より自然な仕上がりが期待できますが、回復期間が長くなることを理解した上で手術を受けることが大切です。

術後の腫れを軽減するためのケア方法

クマ取り手術後の腫れや内出血を軽減し、スムーズな回復を促すためのケア方法をご紹介します。

術後すぐに行うべきケア

手術直後から数日間は、腫れや内出血を最小限に抑えるためのケアが重要です。

  • 冷却:手術後48時間は、20分間冷却し、10分間休むというサイクルで冷却パックを使用します。これにより、腫れや内出血を軽減できます。
  • 頭部の挙上:就寝時は頭を少し高くして寝ることで、腫れの軽減に効果があります。
  • 安静:手術後数日間は激しい運動や重い物の持ち上げを避け、安静に過ごしましょう。
  • 処方薬の服用:医師から処方された消炎鎮痛剤は、痛みがなくても指示通りに服用しましょう。

術後の腫れは避けられませんが、適切なケアによって最小限に抑えることができます。

1週間後からのケア

手術から1週間程度経過すると、腫れは徐々に引いてきます。この時期からのケア方法は以下の通りです。

  • 温冷交互法:冷却だけでなく、温めることも効果的です。温冷交互法を行うことで、血行を促進し、腫れの軽減を早めることができます。
  • 軽いマッサージ:医師の指示があれば、非常に優しく目の周りをマッサージすることで、リンパの流れを促進できます。
  • 紫外線対策:手術後の肌は紫外線に敏感です。外出時は必ずUVカットのサングラスや帽子を着用しましょう。
  • 保湿:乾燥は肌の回復を遅らせます。医師に推奨された保湿剤を使用して、手術部位を保湿しましょう。

この時期からメイクも可能になりますが、刺激の少ないものを選び、優しく塗布・除去することが大切です。

長期的なケアとフォローアップ

手術から1ヶ月以上経過すると、腫れはほとんど引きますが、最終的な仕上がりまでには時間がかかります。長期的なケアとして以下の点に注意しましょう。

  • 定期的な通院:医師の指示に従って、定期的に通院し、回復状況を確認してもらいましょう。
  • 生活習慣の改善:喫煙や過度の飲酒は回復を遅らせる原因になります。健康的な生活習慣を心がけましょう。
  • 十分な睡眠:質の良い睡眠は回復を促進します。規則正しい睡眠習慣を維持しましょう。
  • バランスの良い食事:タンパク質やビタミンCを含む食品は、組織の修復を助けます。バランスの良い食事を心がけましょう。

手術の効果を長く維持するためには、日常的なケアも重要です。目元のマッサージや適切な保湿、紫外線対策を継続的に行いましょう。

クマ取り手術のよくある質問と回答

クマ取り手術に関して、患者さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

腫れや内出血に関する質問

Q1. 腫れはどのくらいの期間続きますか?

A. 術式によって異なりますが、一般的に強い腫れは術後3〜7日程度で、軽度の腫れは2週間程度続きます。完全に落ち着くまでには1ヶ月程度かかることもあります。

Q2. 内出血はどのように変化していきますか?

A. 内出血は最初、赤紫色をしていますが、時間の経過とともに黄色っぽく変化し、徐々に薄くなっていきます。完全に消えるまでには2〜3週間かかることが一般的です。

Q3. 腫れが左右で違うのは正常ですか?

A. はい、左右で腫れ方や内出血の程度が異なることはよくあります。これは、組織の状態や血管の位置などの個人差によるものです。ただし、極端な差がある場合は医師に相談しましょう。

日常生活に関する質問

Q4. 手術後いつからメイクができますか?

A. 経結膜的脱脂術や裏ハムラ法の場合は翌日からメイクが可能です。表ハムラ法など皮膚切開を伴う手術の場合は、抜糸後2日目からメイクができるようになります。ただし、刺激の少ないメイク製品を使用し、優しく塗布・除去することが大切です。

Q5. 手術後いつから運動できますか?

A. 軽い運動は術後1週間程度から、激しい運動は2〜3週間後から再開できることが多いです。ただし、個人差がありますので、必ず医師の指示に従ってください。

Q6. コンタクトレンズはいつから使用できますか?

A. 一般的には術後1週間程度は控え、その間はメガネを使用することをおすすめします。コンタクトレンズの使用再開については、医師の指示に従ってください。

効果と持続性に関する質問

Q7. 手術の効果はどのくらい持続しますか?

A. クマ取り手術の効果は半永久的ですが、加齢に伴い再発する可能性もあります。健康的な生活習慣を維持することで、効果をより長く保つことができます。

Q8. 脂肪注入の効果はどのくらい持続しますか?

A. 脂肪注入の効果は、生着した脂肪については半永久的です。ただし、注入した脂肪の約40〜50%は時間をかけて体内に吸収されるため、最終的な効果は注入から2〜3ヶ月後に判断できます。

Q9. 手術後も目の下のクマが完全に消えないことはありますか?

A. はい、クマの原因によっては、手術だけでは完全に改善しないこともあります。特に色素沈着が原因の茶クマや、血行不良が原因の青クマは、手術と併せて他の治療法を検討する必要があるかもしれません。

まとめ:クマ取り手術後の回復を成功させるために

クマ取り手術後の回復過程について、詳しく解説してきました。最後に、成功した回復のためのポイントをまとめます。

クマ取り手術後の腫れや内出血は避けられないものですが、適切なケアと心構えによって、スムーズな回復が期待できます。

  • 医師の指示に従う:術後のケアや薬の服用について、医師の指示を必ず守りましょう。
  • 適切な冷却と安静:術後48時間は定期的な冷却と安静を心がけましょう。
  • 回復には個人差がある:回復の速度には個人差があることを理解し、焦らずに過ごしましょう。
  • 長期的な視点を持つ:最終的な仕上がりは術後3〜6ヶ月後に判断できるものです。長期的な視点を持ちましょう。
  • 健康的な生活習慣:禁煙や適度な運動、バランスの良い食事など、健康的な生活習慣が回復を促進します。

クマ取り手術は、目の下のクマやたるみを改善し、若々しく健康的な印象を取り戻すための効果的な方法です。適切な術前カウンセリングと術後ケアにより、満足のいく結果を得ることができるでしょう。東京美専クリニックでは、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法をご提案しています。クマ取り手術についてのご相談やお問い合わせは、お気軽に東京美専クリニックまでご連絡ください。

著者情報

東京美専クリニック院長 土田諒平

経歴
大分県出身
京都大学工学部物理工学科 卒業
奈良県立医科大学医学部 卒業
ハーバード大学医学部Joslin Diabetes Center 留学
奈良県立医科大学附属病院 勤務
近畿大学奈良病院 勤務
天理よろず相談所病院 勤務
東京美専クリニック 開業

東京大学医学部卒業後、大学附属病院にて形成外科・美容外科の臨床経験を積む。
その後、大手美容クリニックにて年間1,000件以上の施術を担当。
顔面のバランス分析や自然な仕上がりに定評があり、「美しさと調和」の美容医療を提案し続けている。
現在は東京・表参道にある東京美専クリニックにて、院長として診療・施術・カウンセリングを担当。
鼻整形、目元整形、輪郭形成、注入治療などを得意とし、幅広い年代の患者様に対応している。

本記事は、美容外科の現場で多くの施術・カウンセリングを行ってきた経験をもとに執筆しています。
インターネット上の不確かな情報ではなく、医学的知見・現場での実績に基づく情報提供を心がけています。
美容医療に不安を抱える方にもわかりやすく、正確な情報を届けられるよう努めています。
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